歯科相談

「虫歯の洪水」とよばれた1960〜1970年代は、「怖い、痛い、怒られる」の負のイメージがあるような診察だったと聞いています。

しかし、最近の歯医者さんは皆さんが思っておられるほど怖いところではありません。

どの歯医者さんでも、スタッフとドクターが協力してできるだけ恐怖感を与えないような診療内容や雰囲気作りをしています。

 

当院では歯医者さんの役割は大きく分けて3つあると考えています。

一つは治療。一つは予防。一つは教育です。

ただ、当院では「最良の治療は予防と教育である」と考えています。

 

もちろんすでに病気になってしまったところへは、最善を尽くす治療が必要です。

ですが、病気にならないように予防する、どうしたら病気になるか知る。

その二つをしていくことで、毎日にっこりと笑って過ごして、美味しいものをおいしくいただける毎日が待っています。

 

治療に関するご相談ももちろんお受けしていますが、予防のご相談もお受けしています。

お口の困りごとなどありましたらお気軽にご相談ください。

 

妊娠中の歯科治療相談の一例

Q1:つわりがひどく歯磨きができません

つわりの時期は非常に歯磨きがつらいですが、怠っていると虫歯ができやすくなり、また歯肉の腫れや出血が増えてきます。

以下のことを気をつけて磨いてみてください。

  • 体調の良いときに磨く(時間帯にこだわらない)
  • ぶくぶくうがいを十分に 顔を下に向けて磨く
  • 小さな歯ブラシで細かく動かす
  • においの強い歯磨剤は使わない
  • お風呂に入りながらなどリラックスしながらの「ながら」磨き
Q2:妊娠したら虫歯が増えました

妊娠中は、口腔清掃が不十分になりがちです。また、間食や食事の回数も増えるため、食物残さが増えます。それに加えて、唾液の分泌量が減少するため、虫歯 菌の出す酸を中和して洗い流す働きが悪くなるので虫歯になりやすくなります。

セルフケアも重要ですが、妊娠したらまずかかりつけの歯医者さんへ行き、妊娠期間中に定期的な検診とケアをしてもらうことが大切です。

Q3:妊娠してから歯肉の腫れが目立ちます。出血もします

妊娠すると、妊娠によって高まった女性ホルモンを好むインターメディア菌などの歯周病菌が増加します。また、その女性ホルモンの影響で血管が変化したりするため炎症がおこります。

歯周病や歯肉炎が進行し、炎症が強くなるにつれて早産や低体重児の確率が増えます。それは7倍ともいわれているのです。妊娠中の適切なケアと治療で十分改善することができます。

また、自覚症状がなくても歯周病は進行していきます。そのため、自覚症状がなくても、妊娠したら、歯科医院で歯周病の検査、改善、予防処置をスタートさせることが重要です。

Q4:妊娠中の歯科治療は可能ですか?いつからがよいでしょうか

妊娠中、歯科治療を受けてはいけない期間はありません。ただし、妊娠初期はつわりがひどかったり流産の危険もあるので、一時的な処置でとどめておくのが一 般的です。

また、妊娠後期だと、仰向けで治療を受けるのが大変なため、妊娠17週から30週までが歯科治療を受けるのに適しています。この時期であれば、一般的な歯科治療は全く問題なく受けられます。その際は以下のことに注意しましょう。

 

  • 母子手帳を提示しましょう。
  • 産婦人科の先生から注意を受けていることは必ず伝えてください。
  • つわりなど体調の悪いときは、無理をせず短時間でできる応急処置にしてもらいましょう。
  • 楽な姿勢で治療を受けましょう。遠慮なくおっしゃって下さい。
  • トイレは我慢せず申し出て下さい。
Q5:妊娠中のレントゲン写真は大丈夫でしょうか

妊娠初期は、おなかの赤ちゃんのエックス線に対する感受性が高いので注意は必要ですが、むやみに怖がってレントゲン写真を撮らないと、的確な治療が行えなくなり、結果治療が後手に回って悪影響を及ぼす場合もあります。

また、歯科のエックス線はもともと直接あたりません。当院ではさらに鉛入りのエプロンおよび 従来型のフィルムのレントゲンの1/10の被爆量のデジタルレントゲンを使用しているため問題はまずありません。

なお、妊娠初期は以下の通りです。 ただし、妊娠中のレントゲン被爆はないことにこしたことはありません。

当院では、レントゲン撮影を含めた診断が必要であると考えられる場合に撮影をおこなっています。

[妊娠3週未満]

着床前は大量のレントゲン被爆があると受精卵は死滅しますが、着床した後の受精卵は奇形の頻度が増加するという証拠はなく、正常に発育すると考えられます。

[妊娠3〜15週]

この時期はおなかの赤ちゃんが催奇形性因子に弱い時期であるので注意が必要です。

[妊娠15週以降]

器官形成期が終わっていますので、赤ちゃんの発育がレントゲン被爆の影響を受けることはほとんどありません。

Q6:妊娠中に薬を飲むと赤ちゃんに影響が出ますか?

薬は、妊娠中に限らず飲まないですめばそれにこしたことはありません。しかし、罹患した病気が母体や赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があれば、薬を含めた治療を積極的に行う必要があると考えます。幸い、歯科治療で使用するお薬のほとんどは妊娠中であっても比較的安全に使えます。

また、妊娠期間中に使用できるお薬は、出産後母乳育児の際にも安心して使用していただける薬ばかりです。

●当院でのお薬
  • 痛み止め
    アセトアミノフェン(カロナール)は、小児用の痛み止めですが、妊娠中、授乳中にも使用可能です。
    なお、市販の痛み止めや妊娠前、本人様やご家族に処方された痛み止め(ボルタレン、ロキソニンなど)はご使用をお控えください。
  • 抗生物質
    セフェム系抗生物質のフロモックスは安全性が高いとされています。
    また、乳中への移行がほとんどないため、授乳期間中にも使用可能です。
  • うがい薬
    使用は問題ありませんが、イソジンは、長期で広範囲への使用は控えて下さい。
  • フッ素
    フッ素入り歯磨き粉、フッ素洗口、フッ素塗布いずれも問題ありません。
  • キシリトール
    問題ありません。後述する虫歯菌の母子感染予防に対しても有効な手段です。
Q7:妊娠中、歯科治療の麻酔は大丈夫でしょうか

 歯科の局所麻酔は、薬液の使用量が少ないのと、注射をしたその部分で分解されてしまうため赤ちゃんへの影響はありません。また、母乳への移行もありません。

 ただし、以前の治療で、麻酔後に気分が悪くなった経験をお持ちの方は、必ず歯科医師にその旨をお伝えください。

Q8:親知らずが腫れて痛みます。妊娠しているので抜きたくありません

親知らずはその場所の関係で、もともと汚れがたまりやすく、歯肉のトラブルを起こしやすいところです。特に妊娠期は歯肉が炎症を起こしやすい時期のため大きなトラブルになることが少なくありません。

妊娠期間中は、かかりつけの産婦人科の先生とも相談して、体に負担のかからないよう、基本的には極力抜歯をせずにすむように対応をしています。

Q9:おなかにいる間から丈夫な歯を持つ子にすることは可能ですか?

赤ちゃんの乳歯のもととなる歯胚(しはい)は妊娠7週目から作られます。従って、妊娠期間中のバランスのとれた食生活が基本となってきます。以下の食品を参考にしてバランスよく食べるように心がけて下さい。

 

  • タンパク質:歯の基礎となります
  • ビタミンA:エナメル質の土台となる
  • ビタミンC:象牙質の土台となる
  • カルシウム、リン:歯の石灰化を助ける
  • ビタミンD:カルシウムの代謝を助け、石灰化の調整をする

 

また、これと関連して、出産後の虫歯予防は実は妊娠中からのお母さん自身のお口の健康維持に密接に関係しています。

虫歯の原因菌であるミュータンス菌は、主に乳歯の生えそろう1歳6ヶ月から2歳7ヶ月の間に、お母様からお子様へ唾液を介して感染するといわれています。これを母子感染といいます。

ある調査では、2歳で虫歯のある子供の76%のお母さんに処置をしていない虫歯があるという結果が出ています。お子様の歯が生え始めるまでに、お母さんのお口の中の治療をし、清潔な状態を定期検診で維持して虫歯の原因菌を減らすことが、実はお子様の虫歯予防にはもっとも重要です。虫歯予防はマイナス1歳からです。

よくある質問

Q1:どんな相談でもいいの?

お口の悩みならなんでもOK!

  • 歯の色がおかしいのは気のせい?
  • 歯並びが悪いのは何とかならない?
  • 保険の利かない差し歯はどれ位するの?
  • もし自分がしたらいくらかかる?

などなど、自分でお口の中について思い悩んでいるけど、相談する人がいなくてという方にもおすすめです。 もちろん、秘密厳守です。

Q2:いつ行けばいいの?

いつでもOK!でも予約専用フリーダイアルで予約をお願いします!

歯並びの相談は矯正専用フリーダイヤル「0120-108702」、それ以外のご相談は予約専用フリーダイヤル「0120-461875」でお願いします。

直接こられてもかまいませんが、患者さんがいらっしゃる場合、相談のお時間をとれない場合がありますのでご予約されてからが確実です。

メールでのご質問はお口の中を拝見していないためごく一般的なお話しかできません。来院していただくのがベストです。

なお、電話での相談は受け付けておりません。

Q3:治療されたりしませんか?

治療はしません。安心して相談におこしください。

治療をするに当たってのインフォームドコンセントとは違い、貴方が抱えているお口の中に関する疑問、質問をお受けするのが目的です。

治療とは違って気構えすることなく歯科医院に来ていただくことで、歯科医院に対する貴方のイメージを少しでも変えられたら、とも思っています。

Q4:治療を始めたら、今まで痛くなかったのに 痛みだしたんだけど

どんな場合でも遠慮なく先生に訴えましょう。

治療を始めて歯をいじったとたん、突然歯が浮いたような違和感や激しい痛みにおそわれる方がいます。これは進行したムシ歯の治療や歯周病の治療中によくみ られる現象です。原因は様々ですが、簡単にいうと、治療によって歯に刺激が加えられ、それまでほとんど気づかずにいた炎症が急性化しておきるのです。特に細菌に侵された根管を治療する処置を行ったときなどによくみられます。もしこのような症状があらわれたときは、すぐにかかりつけの歯医者さんへご連絡下さい。

また、治療中に、痛んだり違和感を感じられたときはどんな場合でも遠慮なく先生に訴えましょう。

よい治療はお互いの信頼からうまれます。 下記の三つのことを心に留めておいて下さい。

 

  1. 処方された薬は指示に従ってお飲み下さい。
    痛みを我慢して薬を飲まない方がいますが、我慢したからといって炎症はおさまりません。
  2. 痛みが激しい場合、治療をいったん止めることがあります。
    これは安静にして経過をみることが、よりよい治療につながると判断したためです。
  3. 激しい痛みをそのままにしておくと他の病気に発展することもあります。
    薬でひどい痛みがおさまったとしても、必ず連絡をとって下さい。
Q5:親知らず、抜いた方がいいって言われるんだけど

「痛くなってから抜こう」では遅いのですよ。

親知らず、一番奥にある奥歯です。

現代人は顎の大きさが小さくなっていますが、その割に歯そのものの大きさがあまり変わっていないため、うまく並ぶことができず、多くの場合、傾いて生え たり、傾いたまま一部分しかお口の中にでていなかったりします。すると、他の部分に比べ歯ブラシが届きにくく、よって汚れがたまりやすくなり、その結果炎 症が起こって腫れたりするのです。一度そのような状態になると、この部分は慢性化しやすいのが特徴です。一見すると治ったような状態になっても、体調が悪かったり、疲れたりするとまた急性転化するのです。

このような状態がたびたび起こると、体にも負担になり、一つ前の奥歯にも悪い影響を及ぼします。そのため、「抜いた方がよい」と言われたのでしょう。

ただ、歯を抜く、という行為は、大したことなさそうですが、実は小さな手術と同じです。急性炎症が起こっているところへそのような刺激を加えるとかえって悪化することがあります。

したがって、急性炎症が治まって、落ち着いているときに抜いた方がいいでしょう。

Q6:定期検診ってそんなに大事なの?

何ともないからいいと思うんだけど・・・。

痛くなってからでは遅い事も!

痛くならないようにケアすることが一番大切。

確かに何ともないのに歯医者に行くのは・・・だと思います。それは「歯医者さんは治療をするところ。」と考えていませんか?歯医者は痛くなったところ、気になるところを治療するためだけではありません。

患者さんのライフスタイルは、人それぞれです。 夜遅くまで仕事をしている人もいれば、甘いものが大好きな人だっています。毎日健康のためにレモンの丸かじりを実行している人もいます。そのライフスタイルに合わせたお口の健康管理を提案すること、それが定期検診です。

治療が終了した際、まずその人のライフスタイルに合わせて、健康管理のプログラムをご提案します。そして、ご自身でそのプログラムを実践していただいて、歯科医師による適切なアドバイスを受けるために定期的に来院していただくような形になります。

歯医者さんはもはや身を任せて治療をして行くところではありません。

Q7:「親が歯が弱いと子供も歯が弱いってほんと?」

ムシ歯は感染症です。遺伝というより生活習慣の類似や感染が原因です。

もちろん全くあり得ない、とはいえません。まだまだ遺伝子地図がやっとできたレベルですから、遺伝子のことがもっと解明されればそういうこともでてくるかもしれません。

ただ、現時点で考えられているのは、そのような先天的な理由ではなく、後天的な理由の方がおおきいと言われています。

意外に思われるかもしれませんが、虫歯も歯周病も厳密には感染症です。

よく知られている虫歯菌にミュータンス菌があります。この菌、生まれたときには口の中に存在していません。二歳くらいまでに、親などから感染することで 常に口の中にいる菌(口腔内常在菌といいます)になるのです。しかもこの菌、一度口の中にはいると絶対根絶やしにすることはできません。当たり前ですが、親がこの菌を持っていれば子供には当然感染します。

また、子供はまねをして学習をしていきます。歯磨きの習慣などはその典型です。 同じ御飯を食べていたら食習慣はもとより、好みも似てきます。同じ御飯を食べて同じように生活していれば、虫歯の傾向が似てくるのは考えられることです。

虫歯を見るとき、実は家族ぐるみで治療した方が大きい成果が得られることがあります。 それは先に述べたような理由からです。その家族の環境を知った上で治療できるからです。

生活習慣病という風にとらえていった方が適切かもしれません。

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