当院で最も力を入れているのが予防歯科です。医療法人スマイルラインでは専門性の異なる二つの医院を立ち上げています。それぞれが専門性を高めたカタチで医院を変化させてきましたが、本院である松本歯科医院は、「マイハイジニスト」をキーワードに、各種の予防歯科プログラムをご用意しています。
Preventive
Dentistry
予防歯科
診療内容
最良の治療は「予防」です
どんな病気でも最良の治療は「予防」です。健康な赤ちゃんを産むこと、歳を重ねても美味しく元気に食べられること。それには、病気になっていない健康な状態のままで「予防」をしていくことがいちばんの近道です。病気には原因があります。その原因には理由があります。その理由を起こすリスクがあります。リスクを見つけ、改善する。生活習慣やからだの弱点を改善する。それが「予防」の第一歩です。
当院の予防歯科について
当院の予防歯科は健康を守る業務を専門にしている「歯科衛生士(デンタルハイジニスト)」がその中心となっています。さらに、ハイジニストはみなさんの歯をよりしっかりと把握するため、患者様お一人ずつに継続して担当させていただく「マイハイジニスト」制を採用しています。「マイハイジニスト」は患者様それぞれの生活習慣やお口の弱点を従来の検査に加えて各種生化学的検査で細菌の種類までしっかり把握します。そして、その時々にあった清掃用具を処方、しっかりとバイオフィルム(排水口のヌメヌメと同じ細菌の集合体。プラーク、歯垢ともいいます)を除去し、みなさんの歯の健康を守ります。
Medical
Treatment
GBTGuided Biofilm Therapyとは
GBTは従来の歯周病治療、歯面清掃とは違う新しいスウェーデン式の歯周病治療メンテナンスです。GBTはスイス製の最新機器「プロフィラキシスマスター」を使用して、バイオフィルム、着色、歯石除去を行います。(※「プロフィラキシスマスター」は世界で唯一、GBTで行う処置が可能な機材です)虫歯、歯周病を予防していくには、歯の表面、歯周ポケット内の歯の表面に付着しているバイオフィルム(歯周病や虫歯などの原因菌によって作られる細菌の塊)を定期的に完全に除去することが非常に有効です。完全除去を行うことで、その効果は約3ヶ月間持続します。それに基づき、当院ではGBTを定期的に行う予防メンテナンスコースを行っています。GBTでは、歯周病の原因となるバイオフィルムを全て染め出し、歯や歯肉を傷つけることなく完全に落とします。染め出しは患者さんにも分かるように可視化するので、取り残しもありません。また、従来の機材のような刃物ではなく、パウダーを吹き付けることでバイオフィルムを除去します。
GBTを詳しく見る
バイオフィルムとは?
GBTで除去するバイオフィルムとは歯周病や虫歯などの原因菌によって作られる細菌の塊です。一般的にはプラーク、歯垢といわれており、排水溝のヌメヌメと同じものです。ヌメヌメが水洗いしても落ちないように、うがいでは落ちません。排水溝は強い薬品を使えばゴシゴシ擦らなくてもバイオフィルム除去が可能ですが、口の中で強い薬品は使えません。また、排水溝をゴシゴシするにも道具が届かないところは取れないのと同じように、歯ブラシやフロスが届かないところのバイオフィルムは取れません。GBTではパウダーを吹き付けることで、歯ブラシなどで届かないような歯周ポケットの深いところ、歯の間まで残らずバイオフィルムを除去することが可能です。
GBTを定期的に行うコースとして導入している理由
GBTで除去できるバイオフィルムは、保険診療で使用が許されている機材では完全に除去ができません。また、歯ブラシなどのセルフケアでも完全に除去はできません。バイオフィルムはその粘着性の強さのために長く歯の表面に留まります。そのため虫歯や歯周病の原因となります。またバイオフィルムがあることで誤嚥性肺炎の原因にもなります。最近の研究で、口腔内細菌は全身疾患の原因になりうることがわかってきました。つまり、お口の機能(虫歯予防、歯周病予防)を維持することに加え、バイオフィルム除去を定期的に行うことは、全身の健康を維持することにつながり、健康的な生活、質の高い生活を下支えすることになるのです。
GBTの流れ
[1.診査]
保険診療で行うような歯周病検査を行います。処置の前にはSP-Tガーグルによる洗口を行っていただきます。口腔内細菌のエアロゾル飛散を防止し、術者と患者さんを保護します。なお、この洗口については他の保険診療でも行っております。
[2.染め出し]
バイオフィルムの可視化を行います。術者にとっても確実なバイオフィルム除去ができるだけでなく、患者さんにもバイオフィルムの状況が分かりやすく示されます。
[3.情報提供]
検査から分かった現在の状況を確認していただきます。また、現在の状況とリンクするような事象が来院までに起こっていないかどうか、詳しく患者さんから聞き取りをし、あわせてお話をします。歯肉縁上、縁下に専用のパウダーを吹き付け、歯肉縁上及び3mmまでの歯周ポケット内のバイオフィルム、着色、柔らかい歯石除去を行います。
[4.歯肉縁下のペリオフロー]
歯周ポケット内に専用のチップを差し込むことで、4mmから9mmまでの歯周ポケット内のパイオフィルムをパウダーにて除去します。
[5.超音波スケーラー]
パウダーでは除去できない歯石を除去します。
[6.確認とフッ化物塗布]
バイオフィルム、着色、歯石が完全に除去されたか確認します。また、歯石で隠れていた虫歯がないかどうか再度チェックしてフッ化物塗布を行います。
[7.本日の状況説明]
※GBTは保険外診療となります。詳しくは受付または歯科衛生士までお気軽にお問い合わせください。
SMT(お口の中の健康度チェック)
当院の多項目・短時間唾液検査システム(Salivary Multi Test 以下SMT)では、見た目だけではわからない「歯の健康度」「歯ぐきの健康度」「お口の健康度」をすぐに調べることができます。検査方法は簡単です。お口全体をお水で10秒間軽くゆすぐだけなので、お子様でも可能です。結果は印刷してお渡しし、その結果をもとにハイジニストがお口のケアについてご説明いたします。歯とお口の健康を守り、治療した後の状態を維持するためには患者さん自身のセルフケアがとても重要です。当院では、短時間で行えるSMTを活用することで、一人一人のお口のコンディションに合わせて、歯ブラシや補助清掃用具、各種歯磨剤などを「処方」します。また、SMTの結果をもとに食事習慣のアドバイスも行います。
歯周病唾液検査
唾液から歯周病の原因菌のDNA検査を行うことができます。歯周病になると歯茎が腫れたり、口臭が気になるなど生活に支障が出てきますが、この歯周病は遺伝子型を特定することで、重篤化しやすいか再燃しやすいのかを調べることができます。歯周病の原因となる菌は健康歯周組織を持つ成人男性の36%から検出される地口腔内常在菌ですが、その多くは病原性の低い遺伝子型となっています。しかし、歯周病患者さんの場合、検出率は91%となり、その遺伝子型は2つの型に偏っているという特徴があります。そのため、遺伝子型を特定することで、歯周病が深刻なものかどうかを判断することができ、その後の対応についても相談することが可能となります。結果は印刷してお渡しし、その結果をもとにハイジニストがお口のケアについてご説明いたします。歯とお口の健康を守り、治療した後の状態を維持するためには患者さん自身のセルフケアがとても重要です。当院では、短時間で行えるSMTを活用することで、一人一人のお口のコンディションに合わせて、歯ブラシや補助清掃用具、各種歯磨剤などを「処方」します。また、SMTの結果をもとに食事習慣のアドバイスも行います。
Q&A予防歯科
Q.今まで歯では何かと苦労してきました。
これからはきちんと通って予防していきたいと思います。
A.いつも患者さんにお願いしていることですが、予防する、ということは病気を未然に防ぐということでもあります。病気を未然に防ぐには、病気の予兆であるとか、病気の原因になることをできるだけ早い段階で取り除くことが必要です。口はあくまでも全身の一部分です。一部分のトラブルは、そこだけに問題があってトラブルが起こるわけではなく、全身のトラブルが一部分に目に見える状態になって現れると考える方が自然です。歯周病やむし歯はその患者さんの生活環境、生活習慣、食習慣が多分に影響します。また、糖尿病などの全身の病気とも密接に関わっています。私たちは、病気が発症していない状態で定期的に患者さんに携わることができる数少ない職種です。私たちは、お口の中の状態から医科の先生方に紹介することも多々あります。予防歯科の「予防」は、全身疾患の「予防」でもあります。お口だけでなく、患者さん自身の健康を守るゲートキーパーとしてご利用ください。
Q.歯周病をきちんと予防していきたいのですが、
それにはどうしたら良いでしょう。
A.歯周病予防でお口の中でできることは毎日のセルフケアと定期的なプロケアです。定期的なプロケアでは、バイオフィルムを完全に除去することが必要です。当院では、バイオフィルムを完全に除去することを目的とした「GBT」を行える唯一の機材「プロフィラキシスマスター 」を用いたGBTコースを行っています。